温泉・ホテル宿泊記

【詳細解説ブログ】福島県 会津東山温泉♨向瀧 登録有形文化財の宿に泊まる贅沢!特別室はなれの間宿泊記

福島県 東山温泉 向瀧へ行ってきました。

東山温泉は、会津の奥座敷とも呼ばれ、山形のかみのやま温泉、湯の浜温泉とともに、かつて奥羽三楽郷と呼ばれた名湯です。

向瀧は日本の登録有形文化財第一号に指定された宿で、創業150年以上という大変歴史のある宿です。

今回は向瀧の中でも最高級の温泉内湯付き、宮内庁指定棟で皇族方が多数泊まられたとされる、特別室はなれの間に宿泊してきました。

この記事では、東山温泉、向瀧がどんな宿なのか、はなれのお部屋と大浴場、貸切風呂、夕食と朝食まで、ブログでフルレビューします。

実際に宿泊したときの様子は動画にもしていますので、見やすい方で御覧ください。

福島県 東山温泉 向瀧 特別室はなれの間に宿泊してきましたので、客室、お風呂、夕食と朝食、館内の様子までブログでご紹介します

東山温泉 向瀧 基本情報

会津東山温泉とは

会津の奥座敷ともいわれる会津東山温泉は、福島県会津若松市にある温泉で、山形県のかみのやま温泉、湯の浜温泉とともに、かつて奥羽三楽郷と呼ばれた名湯です。

開湯は約1300年前(西暦740年ころ)、天平年間に名僧・行基上人によって発見されたと伝えられており、江戸時代には天寧寺の湯と称された大変歴史のある温泉です。

東山温泉 向瀧 基本情報

向瀧 基本情報

東山温泉、向瀧の公式ホームページはこちら公式インスタグラムはこちら

向瀧の発祥は江戸時代。「きつね湯」と呼ばれた会津藩の指定保養所を起源としています。

現在の向瀧が平田家により創業されたのは、明治6年。それ以来、歴史的建築物が大事に保存され、平成8年10月01日施行の文化財保護法では、日本の登録有形文化財第1号物件として登録されました。

伝統的な日本建築の粋を集めた数寄屋造りの建物は、見て楽しみ、漂って楽しむように、空間が設計されています。千鳥破風(ちどり‐はふ)の玄関、苔むした空間、中庭と廊下の織りなす非日常の世界が広がっています。

向瀧のコンセプトは「極上の和空間」、忙しい日常を離れ、ゆったりとした思い出を作って欲しいという思いが込められています。

  • 客室数:全24室
  • 駐車場:30台 予約不要
  • チェックイン:15:00
  • チェックアウト:10:00

登録有形文化財とは、建築後50年を経過して、

  • 国土の歴史的景観に寄与しているもの
  • 造形の規範となっているもの
  • 再現することが容易でないもの

とされています。実際に泊まることができる登録文化財の宿は全国的にも希少です。

東山温泉 向瀧 場所

住所:〒965-0814福島県会津若松市東山町湯本川向200
TEL :0242-27-7501

【宿へのアクセス】

自家用車:磐越自動車道 会津若松ICより約15分

JR:JR磐越西線・会津若松駅よりタクシーで約15分(送迎なし)

向瀧 客室

向瀧の客室は24室。すべて、間取りや工法の違う客室内部となっていて、ホームページでは全てのお部屋を見ることができます。


(向瀧ホームページより)

客室には、温水洗浄式トイレ、無線LAN、空調システムが完備されており、快適なお時間過ごすことができます。

全てのお部屋で食事は部屋食となっています。

今回宿泊したのは宮内庁指定棟特別室、はなれの間です

東山温泉 向瀧 温泉について

源泉名:会津東山温泉(向瀧1号、2号、3号混合泉)
pH7.7、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物泉、泉温56.2℃
(以下公式ページより引用)

お湯はすべて「源泉かけながし」の「完全放流方式」で、
水道水、井戸水、入浴剤、ボイラー、循環濾過装置などは一切使われていません。

きつね湯・・浴槽が白御影石で縁取られ、取り囲むタイルは、6角形の珍しいモノです。お湯の流れ口には、温泉の成分である、 ナトリウム・カルシウムが結晶となって湯ノ華を咲かせています。天井には国内産ヒル石で出来た彫刻が見られますが、この石は水分を吸収し湯気のしたたりを防ぐ効果があります。

さるの湯・・・浴槽に大理石が使用され、お湯の温度は42度ぐらいのお湯。浴槽のまわりには足が滑らないように伊豆石を貼った肌触りにこだわったお風呂です。大きな窓から外の空気が入り、露天風呂のような感覚で、のんびりゆったりと温泉浴が楽しめます。

貸切家族風呂(蔦の湯、瓢の湯、鈴の湯)・・貸切風呂は3つあり、予約不要で、いつでも、無料でお使うことができます。天井にそれぞれの彫刻を見ることが出来ます。

今回の宿泊プランの紹介

楽天トラベルにて予約

今回は楽天トラベルで予約しました。

宿泊費は1泊2日、2食付き、家族3人(大人2人、子供1人)で税込み109,350円(大人33,000円、子供 33,000円でした(休前日))。

たびくる(ブログ管理人)
たびくる(ブログ管理人)
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福島県 東山温泉 向瀧 特別室はなれの間に宿泊してきましたのでブログにてご紹介します

宿の概要


今回は、会津東山温泉、向瀧をご紹介します。

東山温泉は、会津の奥座敷とも呼ばれ、山形のかみのやま温泉、湯の浜温泉とともに、かつて奥羽三楽郷と呼ばれた名湯です。

向瀧は日本の登録有形文化財第一号に指定された宿で、創業120年以上という大変歴史のある宿です。

今回は、向瀧の中でも最高級の温泉内湯付き、皇族方が多数泊まられたとされる、特別室はなれの間に宿泊してきました。

この記事では、特別室離れの間を中心に、歴史と伝統を感じられる館内や、たくさんのお風呂、豪華な食事までご紹介します。最後に白虎隊自刃の地とされる飯盛山もご紹介します。

見どころたっぷりの記事となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。


向瀧の発祥は江戸時代。「きつね湯」と呼ばれた会津藩の指定保養所を起源としています。

現在の向瀧が平田家により創業されたのは、明治6年。それ以来、歴史的建築物が大事に保存され、平成8年10月01日施行の文化財保護法では、日本の登録有形文化財第1号物件として登録されました。

実際に宿泊することのできる全客室が登録有形文化財の宿は、全国的に見ても大変稀少です。


向瀧のコンセプトは「極上の和空間」、忙しい日常を離れ、ゆったりとした思い出を作って欲しいという思いが込められています。

客室は全24室、すべて間取りや工法の違う客室となっていて、伝統的な日本建築の粋を集めた数寄屋造りの建物は、目で見て空間を楽しめるように、設計されています。

老舗宿であるにもかかわらず、客室には、温水洗浄式トイレ、wifi、空調システムが完備されており、快適な時間を過ごすことができます。

玄関のある棟は明治時代の建築を残しており、屋根の形は三角形の千鳥破風(ちどり‐はふ)。


玄関の看板にも歴史が感じられます。


この後ご紹介する中庭の苔むした空間、古さを残しながらピカピカの廊下、特別に見せていただいた大広間など、非日常の世界をぜひご覧ください。

お部屋でチェックイン


お部屋までは途中、大浴場や貸切風呂の場所や泉温などを案内してもらいながら向かいました。

途中、廊下から初めてみる景色に感動^^


離れの間に入ってからも感動^^

廊下からもお部屋からも全方位から中庭が見えるように設計されています。


チェックインはお部屋で抹茶とウグイスと小豆のようかんをいただきながら。小腹がすく時間だったのでどちらもおいしくいただきました^^。

食事の時間や館内の利用について案内をしてもらいました。ちなみに向瀧は全室部屋食となっています。

お部屋には男性の番頭さんと女性の仲居さんの二人だけが訪れます。番頭さんは荷物を運んでくれたり、お布団を敷いてくれたりしてくれました。また仲居さんはお食事やルームサービスの飲み物などをお世話してくれました。

向瀧 特別室 離れの間 お部屋レビュー


はなれの間は、玄関から入って左側の奥にあります。お部屋へのアクセスははなれの間専用の20段程度の階段を上る必要がありますので、足の不自由な方はご注意ください。

それにしても、階段は本当につやつやです。


階段を上ると、左右に引き戸の扉があります。なんと右側がお部屋、左側がお風呂となっています。


お部屋の鍵は木製のキーホルダーでした。


お部屋の中にNo.1「はなれ」という札がありました。



廊下はお部屋全体を囲んで回り廊下となっています。昔の高級宿はこんな感じのお部屋だったのでしょうか。はなれのお部屋は大正時代のものとのことです。


中庭側の廊下には、これまた高級そうなソファとテーブルが


お部屋の奥も全面ガラス張りです。こちらから中庭に出ることができます。


お部屋から見た中庭です。新緑の時期ですが、下の景色はほぼ見えなくなっています。冬の灯篭は上から見下ろすようになるそうです。

中庭側の景色が見たい方は、正面に屋根が見える「すみれ」や「水仙」のお部屋がおススメとのことで、特に冬の雪見ろうそくの時期には、そちらのお部屋が人気があるそうです。


奥側から改めてお部屋を見てみます。

まさに純和風の畳敷きのお部屋となっており、手前から畳10畳+床の間,4,6畳のお部屋となっています。ふすまを全部開くと時代劇に出てくるお城の中のお部屋みたいですね^^。


床の間には、会津出身の日本画家 酒井白澄氏の絵がかけられています。


こちらにはポットとお茶のセットがありました。


テレビは小さめです。


こちらの書が素晴らしい。

左には「英世」と署名されています。なんと野口英世が一時帰国した際に、母親と一緒にこちらのはなれの間に宿泊したそうです。

こちらの書はその際に英世の直筆で書かれたもので、「美酒佳肴」というのは、うまい酒とすばらしい肴をいただいたという意味とのことです。

とても大きな書で、部屋の真ん中に堂々と飾られており、ただただ感動です^^。


4畳の中の間には、立派な戸棚の上に、冷水とグラスが用意されていました。こちらのお部屋には夜、布団を一つ敷いてもらいました。


クローゼットもありました。下には浴衣、陣羽織、足袋が用意されています。


フェイスタオルは癒しの丁子染め。


もう一つの6畳のお部屋には、立派なついたてがおかれていました。


部屋の隅には鏡台。かなりの年代物です。


こちらにも床の間がありました。立派な掛け軸と香炉がありました。


入り口側からお部屋全体を見渡してみます。上には高崎正風による書も飾られています。

お部屋そのものだけでなく、上に飾られた書などからも歴史を感じられ、掃除も行き届いており、素晴らしい雰囲気のお部屋です。

個人的にはこういったお部屋はとても好みです^^


さて、回り廊下の奥側には、トイレと洗面がありました。こちらはトイレ。扉が2つありますが・・・


男性用のトイレと、通常のウォッシュレット付きのトイレがありました。


さらに奥には御化粧室。さすがにこれは今時見ませんね^^


洗面です。シンプルですが新しく、いまどきの洗面です。


シンクが2つあるシンプルな洗面です。ドライヤーとカップがあるくらいで、プラ削減のため、アメニティはありません。

あらかじめメールで歯ブラシ等必要なものはお持ちくださいと書かれていましたので、今回は自分たちでしっかりと持参しましたよ^^。

忘れた場合でも、フロント脇の売店で購入可能ですのでご安心を(少々値が張りますが^^;)


向瀧の館内図がありました。

玄関のある棟は明治時代のものをほぼそのまま残しており、ほかの建物の多くは大正・昭和の建築とのことでした。


温泉の源泉名は「向瀧1号、2号、3号混合泉」、pH7.7のナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉です。すべてのお風呂で源泉100%かけ流し(完全放流式)となっています。


お部屋には冷蔵庫はありませんが、ビン入りの冷たい飲み物はルームサービスで24時間持ってきていただけるということです(有料ですがいろいろそろっており、なかなか魅力的です)。


お酒、ワイン、地ビールなどかなり豊富です。


こちらのアイスや、進駐軍MBブレンドコーヒー(あとでお見せします)などは24時間ではありません。


お部屋でwifiが利用できます。通信速度は7.1Mbpsですのでちょっと遅めです。

館内、館外を散策

向瀧の脇道を散歩


夕食まで時間があったので、向瀧の脇の小道を散歩してみました。


こちらを流れる川は湯川。登録有形文化財の向瀧と湯川、そして奥に見える山を見ながら散歩します。


奥まで来ると、川の向こうは滝になっていて、豪快に滝が落ちる音が聞こえています。

中庭を散策


中庭から客室を見ています。

ほぼ全体が大正時代の建築ということで、銀山温泉のお宿などとも似た様式がみられ、歴史を感じられる素晴らしい景色となっています。


客室から見た中庭の景色です。手前には池があり、鯉が泳いでいます。

ひな壇のような日本庭園の素晴らしい景色となっており、咲く花や雪などにより表情を変えるその様はインスタグラムやホームページなどに掲載されていますので、ぜひご覧ください。

特に冬は雪見ろうそくがほぼ毎日(吹雪などにもかかわらず)行われているそうで、季節によって宿泊する客室を変えるお客さんもいらっしゃるようです。

館内を散策


館内に入ってこちらはフロント。このフロントも明治からのもので、とても時代を感じられますね。


フロントでは、宿泊客を「夢香瀧(むこうたき)」と書かれた立派な書がお出迎え。



「政府登録観光旅館」の札や、そのほか立派な札が多数飾られています。


フロント奥の廊下はギャラリーのようになっており、政治家の来館記念の写真や、明治時代、大正時代の向瀧の絵などが飾られています。


認定証なども飾られていて、博物館のように楽しめます^^

売店


フロントの奥、右側には売店があります。


会津の工芸品を中心とした品ぞろえです。


赤べこがありました。


こちらは会津塗の漆器。


お部屋にある野口英世の書「美酒佳肴」と冠されたお酒が売られていました。

大広間を見学


宿のご好意で、大広間を見学させてもらいました。


こちらが大広間です。全体では100畳以上あるそうですよ。玄関の上にありますので、明治時代の趣が残されています。

1992年4月25日には、4極通商サミットの晩餐会もおこなわれ、企業の忘新年会や社員旅行などの宴会でもよく利用されていたそうですが、コロナ禍で利用頻度はかなり減ったそうです。


こちらの掛け軸の絵はお部屋と同じく会津出身の酒井白澄氏の作品。酒井氏は創業家平田家の親戚に当たるそうです。

こちらの「東北第一楼」の書は明治時代に第4・6代の総理大臣を務めた松方正義(まつかたまさよし)氏が向瀧に宿泊した際に東北で一番の宿であるとの評価から書いたものとのことです。


こちらは犬養毅氏が平田家二代目の女性当主に宛てて書いた書とのことです。スタッフの方によると、素晴らしいおもてなしをいただいた犬養氏の感想ではを書いたものではないかとのことです。


こちらは舞台全体が檜でできた檜舞台。立派な絵が描かれており、音も響くような構造になっているそうです。舞台の袖もありましたよ。

大広間の天井は日本の天井様式では最も格式の高い様式である格天井(ごうてんじょう)が採用されており、会津産の桐の木を利用した柾目の一枚板が格子状に配置された天井となっています。

たびくる(ブログ管理人)
たびくる(ブログ管理人)
とにかくあらゆる部分が歴史的に貴重な建物や展示物だらけで、まさに美術館・博物館状態です。宿泊した際にはぜひじっくりと見学することをオススメします。

お風呂のご紹介

はなれの間 客室風呂


まずは、はなれの間の客室のお風呂をご紹介します。はなれ客室の入り口の反対側の扉には「御浴室」と書かれた札があります。


扉の鍵は簡易なものになっていました。


扉を開けるとすぐに下へ続く階段があります。


こちらが客室風呂の脱衣スペースです。広さは家族分程度です。小さい洗面があり、シャワーキャップやドライヤーがありました。


こちらが客室の温泉です。広い浴室に小さ目の湯舟、なかなか見ないタイプのお風呂ですよね。


曇りガラスで外は見えないようになっていて、白く塗られた天井は、湾曲した格天井で、格式の高さを表しています。


タイルはよく見ると六角形のタイルが張られています。周囲のタイルには、排水溝が目立たない工夫がされているそうですよ。


奥の蛇口が源泉の出る蛇口。カルシウムの析出物とおもわれる硬い湯の華がびっしりとついています。

こちらの源泉の温度は56.6℃となっていますが、源泉100%かけ流しのため、最初はとても熱くて、手前の蛇口の水で埋めないとまったく入ることができませんでした。


シャワーはありませんが、シャンプー類は用意されていますので、かけ湯で洗うことができます。


よくわからないのですが、昔の位の高い人用のお風呂はこういったものだったのかもしれませんね。


実際に入浴するとこういった感じで見えます。やや深めの石の湯舟で、一人で入っているとなにか高貴な人になったような気分になります^^

大浴場 さるの湯


大浴場、さるの湯は向瀧では一つだけのシャワーがあるお風呂で、使い勝手のいいお風呂となります。場所は1階の最も奥にあります。

ぴかぴかの廊下と、中庭の景色は何度でも歩きたくなりますね^^


廊下には会津漆器などの工芸品が飾られていますが、これらは購入も可能です。


一番奥は砂利風の床となっていて、お風呂までの雰囲気を盛り上げます。


さるの湯、入り口となります。

大浴場 猿の湯 男湯


さるの湯 男湯の暖簾です。


こちらがさるの湯の脱衣スペースです。部屋数が24室ですので、十分な広さですね。実際にほかのお客さんと一緒になることはほとんどありませんでした。


さるの湯 男湯です。向瀧のほかのお風呂と違って、現代的な新しめのお風呂になっています。


高級感のある湯舟は白御影石。比較的大型で、5-6人は入れそうです。


壁には彫刻された石が飾られています。


お湯はほかのお風呂と同様のpH7.7のナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。源泉かけ流しで透明度の高いお湯です。湯温は40度くらいになるように調整されているそうです。


窓があり、奥は廊下のようになっています。柵があるので遠くの景色は見えませんね。

大浴場 さるの湯 女湯


さるの湯、女湯の脱衣スペースは男性よりだいぶ狭く、半分くらいになっています。


洗い場は同様にしっかりと用意されています。


お風呂はほぼ対象的なレイアウトで、大きさもほぼ同様に見えます。こちらには壁にあった石の彫刻はありませんね。

大浴場 きつねの湯

続いて、向瀧名物のきつねの湯です。江戸時代の会津藩の保養所の時代、向瀧はきつね湯と呼ばれていたそうです。


入り口の暖簾の上にある札が、右から読むあたり、歴史を感じますね^^


お風呂の前には大理石を削り出したという洗面がありました。いつの時代からあるものか不明とのことです^^。

大浴場 きつねの湯 男湯


まずは男湯です。


着替えスペースは狭めで、籠は2つのみとなっています。


きつねの湯 男湯です。タイルと窓のある広いお部屋の真ん中に比較的小さめの湯舟があります。お部屋のお風呂と同様で、このスタイルが昔は高級だったのかもしれません。


湯舟はほぼ正方形、中はタイル張りですが、周囲は白御影石で縁取られています。さらにその周りにはお部屋と同様の六角形のタイルが貼られています。大きさは大人3-4人程度です。


天井にはヒル石といわれる、水分を吸収し湯気のしたたりを防ぐ効果がある石が使用されており、独特の彫刻がされています。この彫刻は貸切風呂にもありますので、ぜひご注目ください。


当時と同じ場所から、自然湧出の源泉がかなりの勢いで流れています。もちろん100%源泉掛け流しです。お湯は熱めで、44度くらいになるように調整されているそうです。


湯口は独特の構造をしており、周囲にはカルシウムとみられる硬くて白い湯華がびっしりとくっついています。


シャンプー類はありますが、シャワーはないため、こちらで体を洗う場合にはかけ湯で洗うことになります。

大浴場 きつねの湯 女湯


きつねの湯、女湯です。


お風呂自体はほぼ同様に見えますが、お部屋は男湯に比べると少し小さいようです。


天井は同様にヒル石の彫刻がされています。

向瀧 貸切風呂

向瀧には貸切風呂が3つあり、いずれも予約不要で、空いていれば内鍵をかけて利用できます。


中庭に面した廊下の背後に入り口があります。

貸切風呂 鈴


一番奥にあるのが貸切風呂「鈴」です。


脱衣スペースは狭めです。カゴが2つおいてありました。


こちらが鈴です。他のお風呂と同様に、浴室の大きさに比較して湯舟が小さく見えます。


上には鈴の彫刻がされています。


湯舟はかなり小さめで、大人一人やっとという感じです。同様に御影石で縁取りされています。周りのタイルは正方形のものが使用されています。


こちらの湯口には、源泉が出る部分と、水がでる蛇口があるので、温度調整が可能です。お湯は42度くらいになるように調整されているそうです。


シャワーはなく、体を洗う場合にはかけ湯で行うことになります。


窓は曇りガラスになっていて、外の景色は見えません。

貸切風呂 瓢


つづいて貸切風呂 瓢(ひさご)です。


脱衣スペースは鈴とほぼ同様で、1-2人用となっています。


浴室の大きさ、湯舟の大きさはほど同様ですが、湯口の向きやタイルなど少し違っていますね^^


上にはひょうたんの彫刻があります。


シャワーはありませんので、かけ湯で洗うことになります。

貸切風呂 蔦


もう一つの貸切風呂、蔦です。


脱衣スペースは狭めですが、棚がありますね。


ほかの2つの貸切風呂と違って、浴室、湯舟とも少し大きいようです。


天井には蔦の彫刻がありました。

たびくる(ブログ管理人)
たびくる(ブログ管理人)
お風呂はとても充実していて、大浴場が2つ、貸切風呂が3つあります。ただ、実際には貸切風呂はどのお風呂もほぼ同様で、大浴場のきつねの湯も雰囲気は最高ですが、使い勝手としては今一つですので、実際にはさるの湯を使う機会が多いかもしれませんね^^

お部屋で夕食

向瀧はすべてのお部屋で夕食も朝食もお部屋食となっています。


春の献立 お品書きです。こちらは棒たらバージョン。


そしてこちらは鯉の甘煮バージョン。蓋物の部分が「伝承の一品 会津藩直伝!江戸時代からの恋の甘煮」に変わっているのがお分かりでしょうか。

メニューには会津料理がずらりと並びます。そして、お造りなど、海のものはなく、全て山のもので構成されているというこだわりよう

特に名物の鯉料理(鯉のたたき、鯉の甘露煮)は必見です。


こちらは子供用のプレート。オムレツやハンバーグ、エビフライなどが並びます。

デザートはスイカ、オレンジ、さちのかのジュレ。


今回は猪苗代地ビール ピルスナーと


会津産「新鶴(にいつる)の葡萄」を使用したスパークリングワイン、「日本のあわ」をいただきました。


こちらが猪苗代地ビール


こちらはスパークリングワイン。


あわあわです^^


最初に用意されていたプレート(先付、前菜、向付、強肴)です。


食前酒は白紅酒。向かい滝の純米酒の甘酒で作った酒粕に、自家製の赤シソシロップを入れているそうです。


【先付】ほうれん草と椎茸の白和え


【前菜】左からきゃらぶき、エシャレットの卵焼き、福島酵母和牛の美酒佳肴焼き、こごみの粉節和え、花びらだいこん、ごぼうの胡麻和え


【向付】春香る 鯉のたたき 醤油は刻んだふきのとう入りです。少しコリコリしていますが、薄切りにされていて、とても食べやすかったです。


【蓋物】棒たら 鱈の干物に味付けをして、長時間煮込んだ会津の郷土料理です。下の鯉の旨煮とどちらか選ぶことができます。

佃煮のような、濃いめの味の料理です。ご飯を食べたくなりますね^^


【伝承の一品】こちらが鯉の旨煮。見た目に若干インパクトがありますが、食べてみると佃煮に近い濃いめの醤油味です。骨はありますが、柔らかくなっているので、ある程度一緒にいただくことができます。こちらもご飯と一緒に食べたくなりますね^^。

いっぺんに食べるには少々量が多いのですが、食べきれない場合は真空パックにして持ち帰ることができますので、安心です。

こちらの鯉は養殖で、池の鯉ではないそうです^^

【強肴】会津の郷土料理、ニシンの山椒漬け。 お酒にピッタリ^^


【椀物】焼き椎茸とよもぎ麩のお吸い物。薄味の汁の中に、焼き椎茸とよもぎ麩のみが入っている上品な一品。


【お凌ぎ】会津雑穀古代米 もち米のような食感の古代米の上にある葉から春の香りが漂います♪


【進肴】福島酵母和牛の姫ステーキ 素敵な名前のステーキです^^。

少し強めに焼かれた独特のステーキで、量も少なめで柔らかく、とても美味しくいただきました。


【煮物】会津伝統の汁 こづゆ 会津では、冠婚葬祭などの際に出される伝統料理です。

まめ麩、にんじん、ごぼう、椎茸などを薄味の汁でいただく素朴な味です。個人的にはこづゆは大好きで、会津に来たら一度は食べたい味ですね^^


【鍋物】会津の春菜と会津地鶏の味噌鍋。味噌味の鶏鍋は珍しいですね^^。

お肉も柔らかくてとても食べやすくなっていました^^。春菜ということで、菜の花が入っていました。


【揚物】会津春野菜のてんぷら 生きくらげなど、旬の野菜の天麩羅でサクサクでした^^


ご飯はおひつにはいったコシヒカリ。


【ご飯】米どころ会津のコシヒカリ。つやっつやです。


【汁】葉玉葱のかきたま汁


【香の物】手作り佃煮ときゅうりの三五八漬け


【デザート】春の香 さちのかのジュレ


食後の珈琲は「進駐軍MBブレンドコーヒー」を注文しました。進駐軍時代のアメリカの将校が伝えた作り方とのことです。

有料ですが、独特の淹れ方のコーヒーで、出来上がるまでの経過も楽しめました。


予めコーヒー豆が仕込まれたパーコレーターという特殊なポットをガス台に載せてバーナーで温めて淹れます。


5分くらいで出来上がります。できたてで濃厚なコーヒーは最高でした^^


夕食後、お部屋には布団を敷いておいてくれました。

夜の向瀧


夜は正面だけライトアップされていました。川の向かいから見るといい雰囲気です^^。

お部屋で朝食


朝、お部屋の前に朝刊がありました。


朝食は夕食と同様にお部屋に用意していただきます。

朝食にもメニューが有りました。


こちらは子供用のプレートです。目玉焼き、ソーセージやフルーツなど洋食中心の朝食ですね^^


こちらが大人用の朝食膳です。ご飯は会津のまんま、コシヒカリ。


しいたけの佃煮


松前漬け


お漬物。


向瀧の温泉玉子 玉三郎。


筑前煮。


茎立の鰹掛け。


紅鮭のせいろ蒸し。


なめこの味噌汁、田舎味噌仕立て。熱々でいただきました^^


抹茶プリン。

チェックアウト


チェックアウトはフロントで行いました。

最後にはお見送りもしていただきました。

たびくる(ブログ管理人)
たびくる(ブログ管理人)
向瀧、有形文化財の素晴らしい建物だけでなく、お風呂、食事、そして特におもてなしの素晴らしいお宿でした。

飯盛山を観光

チェックアウト後、会津藩ゆかりの歴史スポットで、白虎隊が眠る飯盛山へ行ってきました。


飯盛山へ続く道の両側にはお店が並びます。


飯盛山へ行くには、この階段を登るか・・


料金(250円)はかかりますが、こちらの動く坂道を使うか選択する必要があります。


ここは意を決して階段を登ることにしました^^


途中、白虎隊記念館もありましたが、今回はこちらは見学せず。


階段を登って、ちょうど疲れたあたりで、なんと途中から動く階段に乗ることができる用になっていました。なかなかうまいことできています^^


で、ここは素直に動く階段に乗ることにしました^^


おお~まるでワープしているようです^^ これは楽ちん。


白虎隊自刃の地へ行くためには、到着後も少し階段をのぼる必要があります。


上に登ると広場のようなところが広がります。ここが最も高い地点です。この奥に、白虎隊のお墓や慰霊碑があります。


こちらは戊辰戦争で戦士した会津藩の婦女子の御霊を弔うための慰霊碑です。


こちらは飯盛山で自刃した白虎隊士中白虎二番隊19名のお墓。


こちらは白虎隊の少年武士たちを慰霊する慰霊碑。


こちらは白虎隊に感銘を受けたローマ市から昭和3年に寄贈された記念碑。上にある大鷲は当時の物を残しています。


白虎隊自刃の地へ向かいます。


基本的には墓地となりますので、一般の方のお墓もあります。


こちらが白虎隊が自刃したとされる場所です。


こちらの白虎隊士が見ている方角を見てみます。


矢印の先に鶴ヶ城が見えるのですがわかりますか?

白虎隊の剣士たちは、この地から炎に包まれる鶴ヶ城を見て、城が陥落したものと思い込み、「主君に殉じよう」と全員が自らの命を絶ったとされています。


さて、少し山を下ってくると、こちらは宇賀神堂。白虎隊19士の像が安置されているとされています。


そしてもう一つの見どころはこちらのさざえ堂。六角形のとても変わった形が目を引きます。


1796年建立され、国の重要文化財に指定されている高さ16.5mの三層構造の仏道となります。

内部は上りと下りが別々の螺旋構造になっていることから、すれ違うことのない一方通行の構造になっているそうです。

内部には西国三十三観音が祀られ、一度入ると巡礼を終えたことになるそうで、身近な巡礼の建物となっていたそうです。


内部の撮影は残念ながら禁止となっていましたが、内部には様々な仏像や御札がはられており、登って降りるとなんとなく巡礼した気分になる不思議な建物でした^^


さらに下ってくると、戸ノ口堰洞穴があります。猪苗代湖の水を引くために、31kmもの穴が彫られ、1835年に完成したそうです。

なんと戊辰戦争当時、白虎士中二番隊の20人が洞穴の中を敗走してきたと言われています。


この池の一番奥にあるのが戸ノ口堰洞穴です。この狭い洞穴を歩いてきたとは信じられません。


こちらは広島の厳島神社と同じ名前の厳島神社。広島と同様に大きなしゃもじが飾られていますね^^

最後に鳥居をくぐります。もちろんこちらを起点にして反対に回ることもできますよ^^。

たびくる(ブログ管理人)
たびくる(ブログ管理人)
飯盛山、戊辰戦争や白虎隊などの幕末の歴史が好きな人にはたまらない観光スポットになっています。東山温泉に行った際には是非立ち寄ってみてください^^

福島県 会津東山温泉 向瀧 まとめ

向瀧 まとめ
  • 会津東山温泉、登録有形文化財の宿、向瀧に宿泊しました
  • 明治から大正にかけて建築された宿の歴史と伝統に感動しました
  • 様々な特徴のあるお風呂があり、湯めぐりも楽しめます
  • 会津の食材を多用したお部屋での夕食と朝食も大満足でした

伝統と歴史、格式の高さ、全てが感動的な宿泊でした。

実際に宿泊したときの様子は動画にもしていますので、見やすい方で御覧ください。

本記事が、会津東山温泉 向瀧の情報を知りたい方や、これから行こうと検討している方々の参考になれば幸いです^^。ご質問等ありましたらお気軽にお問い合わせからどうぞ!

ためになった、他の人に紹介したい、と思われた方は、ぜひ下のリンクからSNSで紹介してください^^。

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