宮城旅行記

【詳細解説ブログ】宮城県 青根温泉♨不忘閣 伊達政宗が愛した登録有形文化財・日本秘湯を守る会の宿

宮城県 青根温泉 湯本不忘閣へ行ってきました。

青根温泉は蔵王連峰の東側山麓に広がる温泉街です。

湯元不忘閣は、かつて伊達政宗が泊まったと言われる温泉宿で、登録有形文化財かつ日本秘湯を守る会会員の歴史ある宿です。今回は不忘閣の西別館に宿泊してきました。

この記事では、歴史と伝統のある不忘閣がどんな宿なのか、お部屋とお風呂、夕食と朝食まで、ブログでフルレビューします。

実際に宿泊したときの様子は動画にもしていますので、見やすい方で御覧ください。

宮城県 青根温泉 湯本不忘閣の西別館に宿泊してきましたので、客室、お風呂、夕食と朝食、館内の様子までブログでご紹介します

青根温泉 不忘閣 基本情報

青根温泉とは

青根温泉は、蔵王連峰の東側(宮城県側)、標高500mの高原にある静かな温泉地です。

開湯は1528年で歴史も古く、伊達藩ゆかりの温泉として知られています。青根温泉の名前の由来は、アオヌキの木の下からお湯が沸きでたことから “青根” の名前がつけられたとか。

蔵王山麓の緑に包まれた静かな保養に適した環境で、6軒の旅館と1件の日帰り温泉からなっています。

青根温泉 不忘閣 基本情報

不忘閣 基本情報

青根温泉 湯元 不忘閣の公式ホームページはこちら

湯元不忘閣は、仙台藩伊達藩主の湯治場として1528(享禄元)年に開湯、以来490年以上の歴史を誇っています。

本館は明治時代の1907年築、敷地内に建つ計7つの建物(本館(金泉堂)、離れ、御殿棟(青根御殿)、文庫蔵(蔵湯への道中)、座敷蔵、穀倉、門)が国の有形登録文化財に指定されており、日本秘湯を守る会会員となっています。

かつて伊達政宗も泊まったという歴史ある温泉宿で、約410年前に滞在した正宗が、この感激と喜びを忘れないように「不忘」と名付けたことが「不忘閣」の由来とされています。

芥川龍之介や山本周五郎、与謝野鉄幹・晶子夫妻といった名だたる文豪が泊まった記録も残されているそうです。

「日本の伝統的な建築を次世代へ」というコンセプトで、穏やかな光が差し込み、中庭の流れ山水を臨む、ゆったりとした空間でくつろぐことができます。

  • 客室数:全14室
  • 駐車場:20台 無料(予約不要)
  • チェックイン:15:00
  • チェックアウト:10:00

青根温泉 不忘閣 場所

住所:〒989-0908宮城県柴田郡川崎町青根温泉1-1
TEL :0224-87-2011

【宿へのアクセス】

自家用車:山形自動車道宮城川崎ICより約10分

JR:東北新幹線 白石蔵王駅より宮城交通バス遠刈田温泉行き(終点)

湯元不忘閣 客室

不忘閣は、本館、不忘庵、西別館といった複数の建物が棟続きになっています。

客室は西別館と不忘庵に全部で14部屋しかありません。西別館の部屋の広さはいずれも10畳で広縁付きとなっています。階段を登らなくてはいけない不忘庵とくらべて、西別館は食事や温泉へのアクセスや景観もいいお部屋となっています。しかしながら4部屋しかありませんので、予約は取れにくいお部屋となっています。

不忘庵は西別館の奥、山の斜面に沿って形成された90段の階段の先にある棟となっています。部屋の広さは西別館と同じく10畳ですが、階段の上り下りがつらいという場合には西別館にしておいた方が良いです。

不忘閣御殿棟(青根御殿)と呼ばれる建物があり、かつて伊達家の宿泊棟であったようですが、現在は宿泊には使用されていません。こちらの棟には伊達政宗が実際に使用した愛用の品や直筆の手紙など、伊達家ゆかりの品々が多数展示されています。

青根温泉 不忘閣 温泉について

不忘閣の温泉は貸切湯を含めて全部で6つあり、時間により男女入れ替え制となっています。

  • 御殿湯(大):男性8時~20時、女性20時~8時
  • 御殿湯(小):女性8時~20時、男性20時~8時
  • 大湯 金泉堂:女性8時~20時、男性20時~8時
  • 蔵湯浴司:貸切風呂
  • 亥之輔(いのすけ)の湯:貸切ふろ
  • 新湯:積雪による損傷のため現在は使用不可

洗い場があるのは御殿湯だけとなっています。

新名号の湯、花房の湯、新湯、山の湯源泉、蔵王の湯、大湯の混合泉になっており、pH7.4の単純泉です。泉温は49.8度、源泉100%掛け流しです。

今回の宿泊プランの紹介

公式ホームページから予約

今回は西別館のお部屋を指定したかったので、公式ホームページで予約しました。

宿泊費は1泊2日、2食付き、家族3人(大人2人、子供1人)で50,490円 (大人18,700円×2+子供13,090円×1名)でした。

宮城県 青根温泉 湯元不忘閣に宿泊してきましたのでブログにてご紹介します

宿の概要


現在、蔵王山麓の宮城県側、標高500mの山奥を走っています。

今回は、青根温泉 不忘閣をご紹介します。

青根温泉の開湯は1528年とされ、アオヌキの木の下に湧いたことから命名されたと言われています。

湯元不忘閣は、青根温泉の開湯以来、仙台藩伊達藩主の湯治場として栄え、490年以上の歴史を誇っています。

今回は不忘閣の西別館和室に宿泊してきました。

この記事では、青根温泉 湯元不忘閣がどんな宿なのか、西別館のお部屋、大浴場を含めた歴史あるお風呂、夕食と朝食まで、ブログでフルレビューします。

江戸時代からの歴史を感じられる、感動的な宿泊でしたので、ぜひじっくりとご覧ください。


伊達六十二万石の宿、湯元不忘閣は、創業490年以上、かつて伊達藩の湯治場として栄えた老舗宿です。

宿名は、400年以上前に滞在した伊達政宗が、宿泊の感激と喜びを忘れないように「不忘」と名付けたことが由来とされています。


本館は明治時代の1907年築、敷地内に建つ多くの建物が国の有形文化財に指定されています(2014年登録)。


正門はお城を思わせる、大変重厚な門となっています。


門には不忘閣の家紋と佐藤仁右衛門の表札。


不忘閣の当主は代々、佐藤仁右衛門(さとうにうえもん)を襲名し、現在の当主は第21代目。


与謝野晶子、芥川龍之介、斎藤茂吉、川端康成など、名だたる文豪が泊まった記録も残されているそうです。


こちらの伊達政宗公の像は、仙台の青葉城跡の象徴となっている大型の銅像の原型とされています。


見どころはなんといっても代々の伊達藩主が泊まったとされる青根御殿。

現在は仙台藩ゆかりの書画骨董(しょがこっとう)が保存されているこちらの建物は、後ほどたっぷりとご紹介します。


こちらは明治時代の1907年築の本館。外観はリニューアルされていますが、内部は有形文化財です。


こちらは新館のエントランスです。

客室は全14室、コンセプトは「日本の伝統的な建築を次世代へ」。古き良き時代が大切にされた館内で、非日常の時間を過ごすことができます。

不忘閣は日本秘湯を守る会会員。


フロントからロビーは広々しています。奥には「大湯」の大きな看板。


ロビーの一角には、「若水」と書かれた水槽があり、その淵にはお賽銭が。地下水を汲み上げているのでしょうか、なにやら神聖な雰囲気です。

チェックイン


フロントでチェックインの後、ロビーのテーブルで館内とたくさんあるお風呂についての丁寧な説明と、夕食(18:00か19:00)朝食(8:00)の場所や時間などについて説明していただきました。

おかみさんの御殿ツアーは朝8:50にフロント前に集合となっています。


お部屋までは案内をしていただきました。


今回のお部屋は西別館にある四部屋のうちのひとつ、「同心」。


鍵とキーホルダーです。


玄関の廊下は畳敷き、奥は襖になっており、純和風の雰囲気です。


トイレは一般的なウォッシュレット付きのトイレです。お部屋もそうですが、かなり新しいですね。


冷蔵庫とお茶のセットです。


ポット、急須と茶碗があります。


冷蔵庫にはビールが3本入っていますが・・


冷蔵庫内の飲み物は有料です。


こちらはクローゼット。


浴衣には不忘閣の文字がはいっていました。


フェイスタオルにもしっかりと不忘閣のロゴが入っています。アメニティもこちらにありました。


こちらが同心のお部屋です。畳10帖+広縁となっています。


お部屋からはこんな素敵な景色が!左側に見えるのが本館、右奥には下に池が見えて、上には青根御殿がバッチリと見えます^^

青根御殿と本館は一度焼失してしまい、現在の建物が95年目(昭和3年建築)を迎えるそうです。

昭和初期までは宿泊することができたそうで、歌人の与謝野晶子や芥川龍之介などが宿泊した記録があるそうです。

元々は伊達藩の別荘のような宿泊施設だったようで、1606年には伊達政宗が実際に宿泊したそうです。

青根御殿には伊達家ゆかりの品々が所蔵品として展示されているそうですが、毎朝8:50分から女将さんが直接説明してくれる「青根御殿ツアー」が開催されています。

御殿の下の石垣は江戸時代当時のものが保存されているそうです。

不忘閣の建物の中で、創業時から残っているのは大湯の湯舟の石、新湯の湯舟と石垣の一部のみとのことです(新湯は雪のため壊れてしまい、現在は利用できません)

これほどの歴史あるものを保存するための努力は大変なものであることは想像に難くありませんね。

夜のライトアップの様子は後ほどお見せします。

こちらのお部屋はおそらく最も景色の良いお部屋の一つと思います。


広縁にはテーブルとチェアがありました。


広縁の片方には洗面がありました。


洗面には石鹸とドライヤーがありました。シンプルですが、とても新しくピカピカです。


窓側からお部屋を見るとこんな感じです。


天井や壁を見ても、お部屋はかなり新しく見えます。


こちらには鏡台がありました。


こちらの隅にはタオルかけでしょうか。


テレビは20インチくらいの小さめのものでした。


石でできた床の間のようなスペースの中央には壺が飾られていました。


こちらには庭園風の変わった飾りがありました。お部屋の中でこれは珍しいですね^^。


中央にはテーブルと座椅子。


お茶菓子は「山ぶどう」でした。

不忘閣について解説


不忘閣の宿泊棟は玄関ロビーに近い西別館が4部屋、長い階段を上った先にある不忘庵が10部屋あります。全体でお部屋は14部屋となります。

不忘庵までの階段は94段もありますので、足の不自由な方は西別館のお部屋を選ぶことをオススメします(予約時の返信メールで階段が大丈夫かどうか確認してくれます)。

なお、西別館については基本的に公式ホームページからの予約のみとなっているようです。

お風呂は、貸切風呂が2つと大浴場が3つあります。

大浴場は「御殿湯」の大と小、「大湯」がありますが、それぞれ男女入れ替えになっています。

貸切風呂は空いていれば入ることができます。

「亥之輔の湯」は内鍵をかけると入ることができます。なお、「亥之輔」は先々代の当主の幼名とのことです。


そして不忘閣の最も特徴的なお風呂である「蔵湯」については、フロント前の大きなヒバ製の木の札があれば入浴可となっており、その札をお風呂まで持っていって、入り口のところに置いてから入ります。(あとでお見せします)。

大浴場については撮影の許可をいただいていますので後ほどお見せします。


お部屋でwifiが利用できます。通信速度は23Mbpsとまずまずですね。

お風呂のご紹介

ここから大浴場、貸切風呂をご紹介します。いずれも撮影許可をいただいています。

御殿湯(ごてんゆ)大


まずは御殿湯の大からご紹介します。


元々は伊達家殿様専用のお風呂ということで、「御殿湯」と命名されました。以来、改築しながら数百年、同じ場所を保存しているそうです。本当に素晴らしい。


お風呂は男女入れ替えで、20:00に男湯と女湯が入れ替わります。


御殿湯 大の入り口です。


泉質表がありました。

新名号の湯、花房の湯、新湯、山の湯源泉、蔵王の湯、大湯の混合泉になっており、pH7.4の単純泉です。泉温は49.8度、源泉100%掛け流しです。

いずれのお風呂も同様です。


脱衣スペースは広くはありませんが14室ですので十分と思います。

こちらが御殿湯の大です。比較的大型の湯船で、3−4人くらいは入れそうです。


奥には御殿湯の小があるのですが、上でつながっています。


外には石垣が見えます。湯船はタイル張りで、上に木が縁取られています。


シャワーは御殿湯のみに用意されています。シャンプーの種類も豊富ですね^^


湯口は2つありました。もちろん源泉100%掛け流し。無色透明でとてもクリアなお湯という印象です。

御殿湯 小

続いて御殿湯の小をご紹介します。御殿湯の小と大湯がセットになって、時間によって男湯あるいは女湯になっていました。


入り口の前には大正九年十月に書かれた浴場取締規則抜粋という掲示がありました。100年以上前のものということになりますね^^


中国語で書かれた男女入れ替えの時間です。


こちらが御殿湯小の脱衣スペースです。大きさ自体はほぼ同様ですが、カゴの数は少ないですね。


御殿湯大との壁の部分です。声は普通に聞こえますね^^


こちらが御殿湯の小です。一見して雰囲気がかなりいいお風呂になっていますが、大きさはだいぶ小さく、1-2人程度でいっぱいになりそうです。

入り口の部分に1家族で利用してくださいと書かれていましたが、納得です。


なんと全面ヒバの湯舟になっています。これは雰囲気がいいわけです^^


外は同様に石垣ビューです。ただ、この石垣は一部江戸時代からのものが保存されています。


湯口も同様に二つ、お湯も同様のお湯です。


こちらにも一つだけですが洗い場が用意されています。体を洗えるのは御殿湯だけですから貴重ですね^^。


大湯の前には共同の洗面がありました。

貸切半露天風呂 亥之輔の湯


貸切半露天風呂、亥之輔の湯をご紹介します。定員は2名となっていますが、こちらも特徴的なお風呂ですので是非ご覧ください。

亥之輔の湯の入り口はわかりにくく、普通の廊下に扉があります^^


内側から鍵を閉めて利用します。なかなかワイルドです。


立派な札がありました。


こちらが入り口です。他のお風呂と同様、歴史が感じられますね^^


一見すると入り口がどこなのかわかりませんが・・


なんとガラス窓の下が開くようになっていて、そちらから入ることができます。まるで忍者屋敷のようで秘湯の雰囲気十分ですね^^


こちらが半露天風呂 亥之輔の湯です。もう本当に素晴らしいです。


湯舟は全体が石造りで、石を彫ったような形になっています。二人入るのは難しそうですね^^


上まで全体が木組になっており、雰囲気はとてもいいですね。ただ、冷暖房がない開放的な空間ですので、冬は寒いかもしれません。


こちらは着替えるスペースですが、右側は階段の下になっています。


半露天風呂とはいっても景色は見えず、石垣ビューですが、この石垣は江戸時代からのものです。

実際に入ってみるとこんな感じとなります。足が向こうに届きますので、ほぼ一人ようですね。

お湯は無色透明無臭で、他のお風呂と同様です。

亥之輔の湯は、空いていれば無料で入ることができます。洗い場はありませんが、蔵湯ほどは人気が無いようで、空いていることが多く、使い勝手がいいお風呂です。

なお、亥之輔の湯は2011年ころに完成したお風呂のようです。

政宗の湯 大湯

不忘閣のお風呂、どのお風呂も素晴らしいのですが、江戸時代からの歴史を残す、最も古いお風呂、大湯がやはり不忘閣では最高のお風呂だと思います。


大湯の前には「頭がよくなる温泉」と題された二十代の当主の掲示があります。これによると、大湯の浴槽は1546年(約470年以上前)に造られたとされています。


大湯の前には「政宗の湯」の札が。


新しい立派なお札もあります。


男女入れ替えで、この時間割だと女性はチェックイン日の20:00までしか入られませんのでご注意ください。とにかく大湯だけは是非入ってもらいたい^^


少しだけ外に出るので下駄履きが用意されています。


こちらの扉から大湯に入ることができます。以前はこちらの建物は共同浴場として利用されていたそうですが、老朽化のため2006年に共同浴場は閉鎖し、現在の建物は青森ヒバと土壁による伝統工法で2008年に完成したそうです。どおりで扉などは新しいですよね^^


こちらが大湯です。感動の一言。言葉もありません。


周囲の土壁の雰囲気、薄暗く、湯舟が照らされたライト、石組の大きな湯舟、全てが歴史を感じさせる素晴らしいものです。


着替えスペースも、当時の雰囲気を崩さないようにでしょうか、一般的なものとは異なり、カゴが置かれただけの簡素なものになっています。周囲のライトも雰囲気を出していますね。

伊達家の方々もこちらで着替えをしたのかと思うと胸熱です^^


湯舟自体は比較的新しいものになっていますが、この石の枠は江戸時代当時のものをそのまま残しています。


お湯はもちろん源泉100%掛け流しです。


天井に見える大きな梁は、青森ヒバの一本木を利用しているそうです。こちらもすごい迫力です。


湯舟には上から綺麗にライトアップされて、お湯の揺らぎとあわせて幻想的な雰囲気となっています。このライティングはとてもいいと思います^^

蔵湯

最後に、大湯と共に不忘閣のメインのお風呂といえる、蔵湯をご紹介します。


フロントの前に、ヒバでできたこちらの「蔵湯貸切札」があれば空いているサインです。こちらの札を持ってお風呂へ向かいます。


入り口の前には蔵湯浴司(くらゆよくす)の看板が。浴司とは、仏教用語でお風呂のことを表すようです。


こちらに札を置きます。利用時間は30分となっています。短いようですが、洗い場もありませんので、時間としては十分だと思います。


このように札を置いて、右に見える廊下から蔵湯へ向かいます。


こちらが蔵湯までの通路です。左側にはいずれも明治時代に造られたとされる、登録有形文化財の蔵がなんと3つ並んでいます。

三つの蔵の間には、大崎八幡宮の小さなほこらがありました^^


蔵の上には保護のため、木製の屋根がかかっています。


蔵湯の入り口の前には「日本秘湯を守る会」の提灯がありました。


「蔵湯」の札がかかっていました。


入り口は完全に蔵の入り口になっています。

大きな吹き抜けの空間の中に立派なお風呂。こんなお風呂の景色は見たことがありません^^

ライトアップとも相まってとても荘厳な雰囲気ですね^^


脱衣スペースも大湯と同様、すみの方にカゴが置かれているだけとなっています。上にはエアコンが2つありますね^^


上の方をみると、太い梁と、交互に組まれた木材がほのかにライトアップされていて、蔵の中であることが実感できます。大きな蔵のため、開放感も十分で、全体の演出が素晴らしい。


お湯は他のお風呂と同様の無色透明です。源泉100%掛け流しです。


湯船は全面檜風呂となっています。大きさもかなり大きく、貸切風呂なのにこれだけ贅沢なお風呂に入れるのは最高ですね^^


最後に札を返して終了です。

新湯(跡地)

最後に新湯をご紹介します。


「新湯」とは言っても、江戸時代からの石の湯舟がそのまま保存されているお風呂です。ただ、こちらは大雪で建物が崩れてしまい、現在は湯舟が跡地のような形で見学できるのみになっています。

いつか復活することを祈念しています^^

たびくる(ブログ管理人)
たびくる(ブログ管理人)
不忘閣、とにかくお風呂の充実ぶりが素晴らしいです。単にお風呂の数が多いだけでなく、一つ一つの個性が際立っています。お部屋が14部屋なので、時間を選べばほとんどのお風呂に一人で入ることができるのも(・∀・)イイ!!ところですね^^

館内を散策

夕食までの時間で、館内を散策してみます。


本館側へ行ってみます。こちらには蔵湯以外のお風呂もあります。


本館は明治時代(1907年)の築で、2014年に国の登録有形文化財に指定されました。

茶去 金泉堂


本館1階の茶去(さこ)、金泉堂です。


こちらはラウンジのようなスペースになっています。窓の外からは青根御殿を見ることもできます。


蔵王のお酒とおつまみがありました。


コーヒーバッグもありました。


ちょっとした展示スペースのようなところもあります。


17代当主、佐藤仁右衛門氏の肖像画とコレクションも飾られていました。


廊下には江戸時代の青根温泉の地図がありました。


自販機コーナーです。


自販機コーナーの向かいには応接間のようなスペースがありました。

本館二階


本館の2階に行ってみます。登録有形文化財である本館の2階はかつては宿泊できましたが、現在はお食事処として利用されています。


本館は真ん中に十字に通路が走っていて、それ以外の四つ角方向に部屋があるという造りになっています。


客室の外側を囲むように周り廊下が走っている独特の構造をしています。

本館を外側から見たときに真ん中に張り出していた中央部分がこちらのスペースになっています。

ここは景色をみられる応接間のようなスペースになっていて、過去にタイムスリップしたような空間ですね。

そしてここから見える青根御殿は・・


おそらくこの場所が青根御殿を最もいいアングルでみられる場所ではないかとおもいます。後ほど夜景と朝の景色もお見せします。

たびくる(ブログ管理人)
たびくる(ブログ管理人)
宿泊はできないとはいえ、歴史のある本館がいまだに利用できるというのは素晴らしいことですね。独特の構造、応接間から見える青根御殿、どれも素晴らしいです。

不忘庵

西別館の奥にあるもう一つの客室棟、不忘庵へ行ってみます。


お部屋の前の廊下には古賀政男氏の「影を慕いて」の書がありました。


こちらの地図はほぼ現在の形に近いものですが、青根御殿にまだ宿泊できた頃のもののようです。


西別館側の奥に不忘庵への入り口があります。


な、なかなかの階段ですね(^^;)。一番上までで94段あります。


途中、2部屋へ行く廊下が分岐しています。


一番上に到着しました。結構疲れます。食事や温泉のたびに往復するのはなかなか大変かもしれません。


こちらが不忘庵の一番奥のお部屋となります。

たびくる(ブログ管理人)
たびくる(ブログ管理人)
不忘庵の階段、他の方のブログ等で知ってはいましたが、実際登ってみると一回でもなかなか大変です。特に足の不自由な方はやはり西別館のお部屋をお勧めします。

お楽しみの夕食


食事処は本館2階、登録有形文化財の建物内(金泉堂)となっています。

こちらが食事会場です。個室の会場となっていますが、こちらのお部屋はかつて湯治のお部屋として利用されており、作曲家の古賀政男氏が長期間宿泊したお部屋とのことです。

テーブルの席となっていました。


お部屋には古賀政男氏の書。


お部屋の周囲は周り廊下になっています。この作りは、以前別の記事でご紹介した湯主一条の登録有形文化財の本館と同様の作りです。

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夕食のメニュー「秘湯 文月の湯宴」です。品数がとても多いですね^^


こちらはドリンクメニューです。

子供のお膳です。唐揚げ、オムレツ、スパゲッティ、えびふらい、ちまき、お稲荷さんなど。


こちらは大人の食前酒(アセロラワイン)、先付け、八寸、酢の物です。


【初夏八寸】青梅蜜煮


【初夏八寸】牛タン佃煮


【初夏八寸】梅貝旨煮


【初夏八寸】アナゴ炙り寿司、野菜琥珀寄せ


【先付】とうもろこし豆腐


【先付】アサリとへちまの白酢掛け

【酢の物】さごし焼き〆、胡瓜、茗荷
さごしは、鰆の幼魚とのことです

【伊達椀】鱧葛打ち、馬鈴薯餅、蓮芋、梅肉

蓋の裏に竹に雀の伊達家の御紋が描かれています。


【お造り】シマアジ、甘エビ、ホッキガイ、美澄マス

【凌ぎ】川音亭(かわどてい) 手打ち十割そば

近くにある川音亭という手打ちそば屋さんのそばです。つなぎをいれていない100%蕎麦粉の十割そばですが、切れにくいそうです。


【煮物】南京万頭、エビ、すなっぷえんどう 南京万頭は周囲はカボチャと白玉粉、中にはお肉が入っています。


【焼物】鮎塩焼き、サワガニ、たて酢
サワガニの唐揚げはカリッカリでめちゃウマでした^^


【台物】国産黒毛和牛胡麻味噌鍋

本日のメインです。和牛の味噌鍋はちょっとめずらしいかもしれません。これも熱々でめちゃウマでしたよ^^

【揚物】太刀魚磯辺揚げ、ヤングコーン、ズッキーニ 天ぷらです。


【蒸し物】茶碗蒸し


【お食事】宮城県産 ひとめぼれ


【止椀】仙台麩、豚肉、長ネギ


【香の物】三種盛

【水菓子】黒胡麻プリン、メロン

夜の不忘閣


夕食の間に、お部屋に布団を敷いておいてくれました。


エントランスはライトアップされていました。


お部屋からの夜景です。本館、青根御殿とも夜おそくまでライトアップされていました。とてもきれいでしたよ^^


こちらがライトアップされた青根御殿です。本館のラウンジ部分から見上げるととてもきれいに見えます。


朝の青根御殿も金色に輝いて、素晴らしかったです^^

本館で朝食


朝食は本館の同じ会場で、和食膳でした。


こちらが朝食膳です。夕食と同様、とても豪華です。


湯豆腐がありました。


温泉玉子です。


小鉢はタラコ、おひたし、しらすとおろし。


焼き鮭と仙台名物笹かま。


さしみコンニャク。


サラダ。


煮物、がんもどきです。


デザートはオレンジでした。


ご飯はひとめぼれ。

青根御殿見学ツアー

不忘閣では、朝食後の毎朝8:50から、女将さんの案内で、青根御殿内部の見学ツアーが開催されています。

こちらから青根御殿に入って、内部の所蔵品を見学することができますが、見学ツアーは防犯上の理由から、内部の撮影はNGとのことでした。

素晴らしい所蔵品については、是非不忘閣に宿泊して、実際に見学してみてください^^

チェックアウト


チェックアウトはフロントで行いました。

今回の宿泊費は、1泊2日、家族3人(大人2人、子供1人)で50,490円 (大人18,700円×2+子供13,090円×1名)でした。


最後に秘湯を守る会のスタンプもしっかりといただきました^^

たびくる(ブログ管理人)
たびくる(ブログ管理人)

青根温泉 湯元 不忘閣 いかがでしたか?
伊達家ゆかりの歴史あるお宿に、感動しっぱなしの宿泊でした^^

宮城県 青根温泉 不忘閣 まとめ

湯元 不忘閣 まとめ
  • 伊達政宗ゆかりの宿、青根温泉 不忘閣に宿泊しました
  • 登録有形文化財の歴史と伝統、秘湯を守る会の秘湯のお風呂に感動しっぱなしでした
  • 特に大浴場の大湯、貸切風呂の蔵湯は最高です
  • 登録有形文化財の本館での夕食会席、朝食膳も品数豊富で、大満足でした

個人的に大好きなタイプの秘湯宿でしたので、伝統と歴史に感動しっぱなしの宿泊でした。歴史がお好きな方には是非オススメしたいお宿です。

実際に宿泊したときの様子は動画にもしていますので、見やすい方で御覧ください。

ためになった、他の人に紹介したい、と思われた方は、ぜひ下のリンクからSNSで紹介してください^^。

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